気軽にできる整形も「医療」のひとつ。 デメリットも把握し、後悔しない施術を選んで

気軽にできる整形も「医療」のひとつ。 デメリットも把握し、後悔しない施術を選んで

気軽に学べる「美容医療」 公開日: 最終更新:

美容整形で後悔しないコツ、形成外科専門医が教えます!
日々進化し続ける美容整形の世界。
一昔前よりも気軽に受けられるのは良いことである一方、
デメリットや自分自身の体型・体質などをしっかり把握せずに手術を受け、
仕上がりなどに不満を抱く方も少なくありません。
施術後に後悔しないためのワンポイントを、形成外科専門医でもある銀座マイアミ美容外科院長、丸山がご紹介します。

美容整形は当たり前の時代に。 ハードルが低いからこそ、デメリットにも気をつけて

美容整形を受診・施術する患者数は年々増加しています。とくにコロナ禍ではリモートワークや1年中マスクするのが当たり前となったことから、ある程度のダウンタイムがあっても日常生活を送りやすくなったことも追い風となったようです。

とくに10~20代の若い方からは「整形はメイクの延長」という発言もよく聞かれます。技術革新などにより、メスや針を使わない(肌を傷つけない)診療方法が増えたことから敷居が下がり、気軽に相談いただけるようになったのは良いことだと思います。銀座マイアミ美容外科でも、切開を伴う二重まぶた整形などダウンタイムが生じる施術のご相談を若い方から受けることが多くなり、あらゆる世代からの整形需要が高まっていることを感じています。

しかし美容整形は医療のひとつ。薬に副作用が伴うのと同じように、施術にはある程度のデメリットが生じますが、ハードルが低くなったことでデメリットについてあまり考えないまま施術を受け、後悔する方は後を絶ちません。また、1つのアプローチが万人に最適なわけではなく、体型や体質なども鑑みて個々に合ったアプローチを考えなければ満足のいく結果は出ません。これも人間の身体を熟知し、専門知識を持つ医療従事者でなければ最適解は出せないものです。

ですから当院ではなるべく「美容医療」という言葉を使いながら、医師だからこそ導き出せる「オーダーメイドの最適解」をご提案するようにしています。

術後に後悔する人の共通点とは

経験上、施術後に何らかの後悔を抱く患者さまには共通点があると感じています。とくに他院施術後の修正依頼では、下記の傾向が強く見られます。

①事前に情報収集をしないまま、施術した
医師も舌を巻くほど情報通な方がいる一方で、施術の内容をほとんど知らないまま手術に望まれる方がいらっしゃいます。当院では術前に必ず施術内容やメリット/デメリットについてしっかりお話差し上げるのですが、中には術後に期待できる変化しかお話ししないクリニックも存在します。カウンセリングなしでも大きな施術をするというひどい話を聞いたこともありました。

ある程度は自分でも情報収集し、疑問点や不安な点があれば質問できるくらいのほうがしっかり納得して施術できますし、術後に後悔しません。また、疑問を投げかけて曖昧な返答や良いことしか言わないようなクリニックは避けた方がいいでしょう。悪い側面を知らずに施術すると、後悔につながります。

②直接医者と話さない(話せない)、カウンセラーと話して決めてしまう
施術の回転数を上げることを最優先し、施術内容の説明やカウンセリングは「カウンセラー」と称する人に任せるクリニックもあります。しかしカウンセラーが医師であることはほとんどなく、ときには看護師の資格すら持たないことも少なくありません。当然のことながらその人たちが施術をすることはなく、術前の説明と実際の施術・アプローチが異なることもあり得るのです。

当院では執刀担当医が直接カウンセリングにあたり、執刀前にお体の状態や体型、体質をチェックした上で最適なアプローチを提案しますし、デメリットについてもきちんとお伝えします。必要な施術をおすすめするだけではなく、不必要もしくはデメリットの方が大きい施術についてははっきりと「要らない」ともお伝えしています。このことで患者さまは非常に納得感を持てるのです。
③医師を悪い意味で信用せず、自分の理想だけを求める
これはある意味「整形依存」にもつながる話なのですが……ひたすら自分のなりたい顔、なりたい体型だけを追い求め、リアルな姿形を無視する方は常に後悔し続けているように感じます。現実ではあり得ない着せ替え人形のような顔、アジア人体型なのにトップモデルのような体型を目指すといったニーズは、リスクばかりが高くなる施術内容になってしまうため、当院ではやめた方が良いとはっきりお伝えします。

しかしお金ほしさからか、中にはそのニーズに賛同し、無理な施術を行なってしまうクリニックがあるんですね。すると大量出血を伴い輸血が必要になったり、術後の癒着がひどくて修正の必要が出てくるなど、患者さまにはデメリットしか生まれません。美容医療は「医療」ですから、健康を損なう施術があってはならないと思います。またトラブルが発生しなかったとしても、その施術が満足のいく結果を出すとは限りません。自分の理想に賛同だけするクリニックには気をつけた方が良いでしょう。

④最新技術、機器などのキャッチーな要因に惹かれる
美容医療の世界も日進月歩ですから、日々、様々な技術や機器が生まれています。しかし最新だからと言ってそれがベストであるとは言い切れません。

例えば当院の場合、脂肪吸引は基本的にシリンジ法を採用しており、必要かつ患者さまがご希望される際にはベイザー法を取り入れる方針です。シリンジ法は注射器を使って少しずつ脂肪を吸うため、他の方式に比べ手術時間が長くなりがちです。しかしそれは患者さまの負担が大きくなるデメリットよりも、実は医師の負担が大きくなる側面の方が大きいもの。正直言うと、医師にとっては短時間に一気に脂肪が吸える機器を使った方が“ラク”ではありますから。シリンジ法はきめ細かく吸引量の調整ができますし、自然で美しいボディラインを形成しやすいというメリットがありますし、長期間にわたり用いられ続けている術式ということはそれだけ安全性やメリットが大きいとも考えられます。だから当院ではシリンジ法をメインの術式としているのです。

最新機器の良さはもちろんあるものの、その購入価格は施術費用に反映されますし、医師が機械を使いこなすまでの時間もかかります。そのデメリットも把握した上で、術式を選んでみてはいかがでしょうか。
⑤予算を決めていない
美容医療は自費診療。健康保険は使えませんし、規定の価格があるわけでもありません。1つの施術で10万単位のお金がかかる診療だからこそ、自分自身が無理のない生活を送れる予算を決め、その範囲内で最善の施術を選びたいもの。予算を決めずに施術を選ぼうとすると「あれもやりたい」「これもした方が効果が出る」と際限が無くなり生活に支障が出ることも。また、もしも施術に満足がいかなかった場合、経済的に余裕がなければ修正もできなくなってしまいます。

カウンセリングを受ける際はしっかり予算を決めて、それ以上の施術を強く勧めようとするクリニックは避けた方が無難です。整形後の生活が苦しくなってしまっては、身も蓋もありませんから。

⑥施術後に担当医師と話ができない
例えどんなに評価の高い医師であっても、必ず思い描いたとおりの仕上がりになるとは限りません。脂肪や筋肉の付き方、骨格が同一という人は存在しませんし、遺伝的要因によって作用の度合いも変わってくるからです。ですから例えば「バレない豊胸」の場合、平均以上に脂肪注入したつもりでも想定よりも定着せずボリュームアップしなかったというようなこともあり得ます。それを単に失敗と決めつけるのではなく、術後に医師に相談することで対応策を一緒に考えるのも「良い美容医療」のひとつだと思います。

一般的にはメスを入れる施術(脂肪吸引のカニューレ用の小さな穴なども含む)を行なった後は、抜糸や術後検診があるはずです。その際に不安に思ったことはどんどん医師に相談できる雰囲気や環境があることは大切です。このアフターフォローも、必ず執刀医でなければいけません。専門知識と経験がなければ回答できないことも多々ありますし、また担当以外の医師に相談しても手術の全貌が見えずに問題点や解決アプローチがわからない、またはその患者さまの体質や特性を1から把握しなければならないからです。

なお銀座マイアミ美容外科では、1週間後(抜糸がある場合)、1ヵ月後、3ヵ月後の健診があります。その際、患者さまのご希望があり、医師も「想定した結果が出ていない」と感じた場合には無料で修正を行なっています※。

※修正が確約されているわけではなく、医学的見地に基づいた診断をした上で「修正の必要がある」と思われる場合に限られます。
まとめ
化粧品と同じように、どんなに小さな施術であっても万人に万能な施術方法はあり得ない。担当医と直接コミュニケーションが取れ、デメリットも含め自分自身がしっかり納得できるアプローチを提案できるクリニック・医師を選ぶことが大切。また、自分なりの予算や最低ラインの結果を決めておくことで、術後の満足度や幸福度も変わってくる。

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